豊平川/札幌学院大学経営学部2年 R.K.さん
札幌市中央区・豊平区・南区
※令和3年7月取材
マラソン競技中に出現する札幌市を代表する一級河川
豊平川は、札幌市内を南から北東方向へ流れている札幌市を代表する一級河川です。マラソン競技では約5.5キロ地点の幌平橋(写真)と、約11キロ地点の南七条大橋で豊平川を渡ることになります。河川敷には遊歩道が整備されているほか、夏には花火大会が開催されるなど札幌市民の憩いの場所となっています。
札幌市になくてはならない存在
新千歳空港から電車に揺られること40分。「まもなく札幌」と案内される頃に渡る大きな川。それが豊平川です。全長は72.5キロに上り、北海道で一番長いことで有名な石狩川の支流です。川の周辺は住宅街になっているエリアが多くなっています。河川敷は札幌市が豊平川緑地(写真)として整備しており、そこには遊歩道や、パークゴルフ場、テニスコートといったスポーツ施設、ウォーターガーデンと呼ばれる水遊び場などがあり、札幌市民の憩いの場として親しまれています。また、例年7月には花火大会、10月にはハーフマラソンの大会である札幌マラソンが行われており、札幌市民や観光客で盛り上がります。さらに、豊平川は札幌市の水道水源の98%を賄っています。つまり、札幌市では蛇口をひねって出てくる水のほとんどが豊平川の水であるということです。豊平川は札幌市にとって、無くてはならない存在です。
豊平川に架かるユニークな橋
豊平川にはユニークな橋があるという特徴があります。まず、1つ目に紹介する橋が幌平橋です。この橋は、マラソン競技のコース上約5.5キロ地点にあり、選手たちが実際に通ることになっています。この橋の大きな特徴は、アーチ橋部分に上れることです。上ると、雄大な豊平川の景色を望むことが出来ます(現地の状況によって、上ることができない場合もあります)。そして、2つ目に紹介する橋は、マラソンコースの幌平橋から2.5㎞ほど上流にあるミュンヘン大橋(写真)です。札幌市とドイツ・ミュンヘン市の姉妹都市提携15周年の年である1987年に着工したことから名付けられました。この橋の大きな特徴は、ひときわ目を引く橋の形状です。斜張橋と呼ばれる橋で、全国にも数十例しかありません。最後に、どちらの橋も夜にはライトアップされます。日本新三大夜景に認定されている札幌市の幻想的な夜景を、これらの橋と一緒に眺めるのもおすすめです。
最後にもっと伝えたいこと。
橋の名前にもなった札幌市と姉妹都市であるミュンヘン市ですが、友好の証として東京オリンピック・マラソン競技のスタート地点の大通公園で毎年冬にミュンヘン・クリスマス市が開催されており、札幌の冬の風物詩となっています。道外の方は、その存在を知らない人も多いと思いますが、豊平川は札幌市民にとって水源であり、憩いの場であり、またサケの遡上する場所でもあります。さらにそこには交流を促す個性的な橋が架かり、それぞれの橋に印象的な物語があるなど、豊平川は魅力の詰まった場所です。数多くの観光地がある札幌市ではあまり目立つことのない豊平川ですが、少しでも豊平川の魅力や重要性、札幌市の新たな魅力を知ってもらえたのであればうれしいです。