恵庭市/恵庭市牧場277-4 他
北海学園大学
法学部法律学科3年 尾崎優花さん
工学部電子情報工学科2年 奥村美里さん
経営学部経営学科1年 荒川洸大さん
法学部1年 石川瑞月さん
※令和3年10月取材、令和6年12月改訂
えこりん村~自然や動物だけじゃない、SDGsの実現を目指すエコロジーテーマガーデン~
道外の方はあまり聞いたことがないかもしれませんが、北海道在住の方なら一度は名前を聞いたことがあると思われる「えこりん村」(恵庭市)は、自然豊かな環境で、羊などの動物達が生き生きと暮らしています。しかしこの村は豊かな自然や動物がただいるだけではなく、「エコロジーテーマガーデン」のコンセプトの下、自然環境<エコ>とのつながり<輪=りん>を大切にした小さなコミュニティー<村>という意味を込めて、えこりん村と名付けられました。えこりん村は楽しくエコについて学ぶことができる、特別な場所です。今回は、そんなえこりん村の魅力や取り組みについて、スタッフの伊能さんに取材しました。
SDGs~自然に支えられていることを日々忘れない~
~SDGs を知っていますか?~
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001 年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015 年 9 月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」に記載された,2030 年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
(引用元:外務省 SDGs とは? |JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp))
SDGsは環境・貧困・教育・ジェンダーなど17の目標が設定されていますが、環境への負荷を軽減させるために、えこりん村で行われているSDGsに向けた取り組みを、いくつか紹介します。
~目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、目標13「気候変動に具体的な対策を」「トラクターのエネルギー源」~
家庭の天ぷら油を近くの島松地区の小学校などから集め、BDF(バイオディーゼル燃料)にリサイクルします。バイオディーゼル燃料はトラクターに使うほか、札幌市で開催されるYOSAKOIソーラン祭りにも活用されています。
~「ビールかす」~
えこりん村を運営している会社、(株)アレフの小樽・銭函にあるビール工場から出たビールかすを使い、バイオガス発電で一部の電気をまかなっています。また、えこりん村では化学肥料を使わないようにしているため、食品残渣を畑の肥料に使うこともできます。
~目標12「つくる責任つかう責任」~
びっくりドンキーや園内のレストランで出された生ごみは、各店舗に設置された生ごみ粉砕乾燥処理機「ゼロワンダー」で発酵と乾燥をして、約40%に減容した後、全国13か所の協力農場に運ばれ、堆肥などに生まれ変わります。えこりん村内の動物の敷き藁など、色々な糞尿が混ざった物も、攪拌・熟成・発酵させて肥料化し、リサイクルしています。(株)アレフ全体で食品廃棄物の再生利用等の実施率は、94.6%(2020年度)と非常に高くなっています。
~目標15「陸の豊かさも守ろう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」~
びっくりドンキーや、えこりん村内の店舗で使われているお皿は、ゴムの原料を採取し終わったゴムの木を再利用しています。使用して傷ついたものも磨いて再利用するため、最初から最後まで無駄が無いのが特徴です。
リユース皿は元の皿と比べて少し薄いですが、違いはほとんど感じません。えこりん村内のレストランはリユース皿を多く使用しているため、食事の時に少し気にして見てみると面白いのではないでしょうか。
~らくだ軒~
えこりん村のファームレストラン「らくだ軒」では、イタリア産小麦やえこりん村内で放牧飼育されている「こな雪とんとん」という豚肉を使用した料理を味わうことができます。
厚切りベーコンのカルボナーラは、肉質がしっかりしている「こな雪とんとん」のベーコンを使用しています。濃厚なソースが絡み合ったパスタとベーコンの相性が抜群で、とても美味しかったです。
窓から放牧されている羊を見ながら、美味しいパスタやピザを食べ、ゆっくりとした時を過ごすのはいかがでしょうか。
ウェルカムセンターでおすすめのお土産
えこりん村を訪れたら買いたい!おすすめの3つの商品をご紹介します。
~ロズビィトモコの食べるバラ~
えこりん村には「ロズビィのバラ畑」というエリアがあります。そこでは食べるためのバラをなんと約 4,000 株をも育てています。新鮮なバラでひとつずつ手作りしたコンフィチュールやシロップは美容に良いのはもちろん、話のタネにもなりますね。コンフィチュールやシロップは、ウェルカムセンター内やオンラインサイトでも購入できます。
~とまとの森のトマトジュース~
えこりん村で「生命」を感じさせ、ひときわ存在感を放っている「とまとの森」のトマトを使用した、すごく濃厚なトマトジュースです。そのまま飲んでも美味しいですが、料理をする際のスープに使うのもおすすめとのこと。ウェルカムセンターやウェルカムセンター内の自動販売機で購入できます。
~えこりん村オリジナルセット~
えこりん村オリジナル商品を詰め合わせたセットです。1 個ずつ買うよりお買い得になっています。内容は「ポテトチップス3袋、ポークカレー 2個、トマトジュース 6 本、星流ビール 2 本、ローズジャム&シロップ 1セット、オリジナルコーヒー1 個、トマトキャラメル 1個」です。ウェルカムセンター内で購入できます。
※商品の組み合わせは時期によって変わる場合があります
~散策後の一休み~
ソフトクリームは、北海道伊達市にあるグループ会社「牧家」のソフトクリームが使用されています。後味がすっきりしていて、美味しかったです。
写真右のアルパカソフトクリームは、食べるのがもったいないくらい見た目が可愛いです。写真左のえこりん村オリジナルソフトクリームはトマト味・はちみつ味・ローズ味があります。写真のソフトクリームはトマト味です。トマト特有の臭みや酸っぱさが無いので、トマトが苦手な方でも食べやすく、おすすめです。
ここまで、えこりん村の施設を紹介してきました。今回は詳しく紹介できませんでしたが、他にも「世界一大きなトマトの木」として世界記録に認定された「とまとの森」などがあり、おすすめです。
担当者の方に聞きました Q&A
~えこりん村の、他の観光スポットにはない魅力は何でしょうか?~
村内で放牧している羊の毛を作ったクラフト体験や、昔からある川や森の中に入る体験、また羊牧場の中でキャンプをするといった体験ができるところです。
~道外の方に向けて、 1 番アピールしたいことは何でしょうか?~
新千歳空港からも近く、札幌にも行きやすい場所にありながら、沢山の羊が放牧されているなど、北海道らしい風景を気軽に愉しむことができるところです。
美しい風景や動物達が暮らしている牧場、環境に配慮した活動など、多彩な魅力を持つえこりん村。新千歳空港や高速道路のインターチェンジからも近いので、北海道旅行に来た際に、ぜひ立ち寄ってみてください。
<施設情報>
住所:北海道恵庭市牧場277-4
電話番号:0123-34-7800(09:30~17:00)
・アクセス情報
道央自動車道恵庭インターチェンジから車で約2分
JR恵庭駅から車で約15分
詳細は公式サイト(http://www.ecorinvillage.com/)でご確認ください。