珍しい西洋野菜作りにチャレンジし、今では100種類以上も栽培している柴田農園。ジェノベーゼソース作りのきっかけは、柴田照子さんが地元で人気のイタリアンシェフに、「あのとき食べたシェフのジェノベーゼソースは最高に美味しかった」と語った時に、「じゃあ自分で作ってみたら?」と勧められた一言でした。せっかく作るからには、「本物の味を追求したい」と試行錯誤の日々。一般的に使われているスイートバジルではなく、香りも味わいも格段に違う、その名も「ジェノペーゼ」という品種のタネを「探して、探して、見つけ」大切に育て始めました。それは「濃厚で、まさにジェノベーゼソースのために生まれたバジル」。旬の8、9月に、第2枝までの柔らかく最高の状態のものだけを、早朝から全て手摘みで収穫。鮮度を保つために、車で15分程で行ける隣町の加工工場へ持込み、その日のうちに作ります。その味わいを表現できるのも、地元・恵庭産ホエー豚の堆肥を中心とした有機肥料を使い、ミネラル分豊富で肥沃な土づくりに取り組んできた畑があればこそ。
もうひとつの重要な素材であるチーズも「バルメジャーノだと塩っぽくて日本人の口に合わない」とイタリア産グラナ・パダーノを採用。バジルとチーズのベストバランスを探るために試行錯誤を繰り返し、納得がいくまで1年間かかったといいます。また、コクを出すために、自家農園の低農薬栽培ニンニクと、松の実をプラス。パスタになめらかに絡むよう、バジルの細かさにも配慮。保存料、化学調味料は一切使わず、シンプルに素材の良さを活かし、摘みたてのバジルの風味を大切に、まろやかでコクのあるソースに仕上げました。そのまま茹でたてのパスタや他の具材に絡めれば本物の贅沢な味わいが、いっぱい広がります。
2013年度認定