シェールキュティエは札幌市の藻岩山麓通にある可愛らしい一軒家。社名は古語で「肉を調理する人」を意味します。自家製のベーコンやハム・ソーセージの販売のほか、併設のレストランでそれらを使ったお料理を提供。代表取締役の服部邦晃さんが、加工品づくりと料理を一手に担っています。
今回選定のベーコンはレストランで使用する料理の食材として1年かけて改良し、カルボナーラの具材で使用したところ、好評を得ました。ドイツのスパイスを使用して道内産のSPF豚のばら肉を独自の方法で熟成させ、さらに長期間塩漬熟成。トータル28日間をかけてじっくり仕上げます。熟成後、特注のレンガ窯で紀州備長炭のみを使用してじっくりと焼き上げ、桜・ブナをブレンドしたチップで燻煙して完成。一つ一つ手作りのため大量生産できず、酸化防止剤・保存料・防腐剤・増量剤すべて不使用のため、賞味期限も短くなっています。
「最大限まで塩分を減らし、熟成させることにより脂が甘くなり、焼かずに食べてもおいしいとの称賛の声をいただいております。お料理の隠し味にもなり、一度食べたら忘れられない味と好評です」と、マネージャーの三戸リサコさん。物産展などをきっかけにファンになるドイツ人やフランス人のお客様も多いそうです。
「当店の一番の特徴は料理人が作る加工品ということだと思います。男性に好まれるガーリックのソーセージはしっかり味をつけ、女性に好まれるモモハムは薄味にするなど、品目ごとに味を変えています。その“さじ加減”を気に入っていただいているのではないでしょうか」。
これからも自分の手の届く範囲で良い商品を作っていきたいというシェールキュティエ。妥協のないものづくりの姿勢が、リピーター獲得につながっているようです。
2016年度認定